後白河法行です。両親が死んで遠縁の花音の家に引き取られる事になって、学校も転校したんだけど、転校先の学校はちょっと前まで女子校で、男子は俺一人? しかも生徒会長がいきなり真剣突きつけて交際迫ってくるし、偶然再会した幼馴染は、そんな会長に反発して反乱軍とか結成するし。何か面倒な事になっちまったなぁ。巻き込まれただけとはいえ当事者の俺が傍観してるのもマズい気がするぞ。どうする俺? っていうか、お前ら男の取り合いごときで殺し合いなんかしてんじゃない! 佐藤ケイが贈る、女子校生ワンサカ登場の学園ラブ・コメディ第1弾。
感想
評価が難しいなぁ。
まずいろんな人間に次々と視点が変わること。これは賛否両論だろう。
例えば、何らかの作戦があったとして、部外者である我々は割り当てられた人物の視点でもって、その作戦を見ることになる。
それぞれの思惑を割り当てられた人物の視点でしか見れないから、それ以外の人物の思惑などを想像する楽しさとか面白さというものがある。
けれどこの作品は、主人公以外の心やその考え、悩みなど全てを見ることができる。言ってしまえば、謎めいたものなど皆無。
全てをオープンにさらけだしている。それの是非は人それぞれだ。
次に主人公の存在感があんまりないくせに、最後だけ強引な理屈で締めてしまうこと。
いろんな人間に視点が飛びまくることもあり、主人公視点が極端に少ない。終盤の締めまでは、ほぼ脇役。
出番が殆どないくせに、この主人公はカッコよくて、頭もよくて、優しくて、思いやりもあって、多分強い。
どこのスーパーシンジ君ですかと言いたくなるような人間です。
このスペックを見れば、出番を削るのはある意味当然なのかもしれない。
肝心の物語はハチャメチャと言うより、メチャクチャ。
しょーもないことで、とんでもない大騒ぎを起こして、あまつさえそれが武力衝突にまで発展する。
学園ラブ・コメディとあるが、些かその範疇を逸脱している。
山ほど女キャラが出てくるんだから、いかようにも料理ができたというのに、このような結末、このような展開にしたのは残念でならない。
言ってしまえば、萌えエピソードが殆どない。
どういうことだこれは! これほどまでにわんさかと女キャラがいるのに、ちょっといいかもと思ったのが、会長だけとはどういう了見だ!
学園ラブ・コメディと見て、萌えを期待するのに、それが殆どないときのなんとも言えないこの気持ち。もうちょっとなんとかしてくれよ、作者さん。